革に宿る CHAMULA Western Stitch Carving Bag

革に宿る  CHAMULA Western Stitch Carving Bag


窓辺に置かれたレザーバッグ。

ブラックは静かに輪郭を際立たせ、タンは素地のままの力強さを湛える。光の移ろいに呼応して浮かび上がる革の表情は、時を重ねるほどに深まり、確かな存在感を纏い続けます。

 

 

 



今回の25FWコレクションにて、éhnに新たに加わったのが、このウィップステッチレザーバッグです。

 






メキシコの小さな村で鞣されたベジタブルタンニンレザーを、熟練の革職人が一枚一枚ハンドカットし、ハンドステッチを施しています。縁をかがるように縫うウィップステッチは、素材を強く結びとめると同時に、装飾としての美しさも際立たせます。






手仕事ならではのわずかな揺らぎは、均質な製品にはない「個性」として刻まれ、使い手の日常に寄り添っていきます。


フラップには牛骨を削り出した3つのボタン。白く輝くその存在は、革の質感に温かなコントラストを添えています。マチはしっかりと厚みがあり、大容量でありながら、両サイドのポケットで小物を整理できる実用性も備えています。









無骨さとエレガンス。その二つの相反する要素を同居させることで、バッグは「使う道具」であると同時に「纏う造形」へと昇華しています。




今回のコレクションでは、éhnのオリジナルウェアと掛け合わせたスタイリングも如何でしょう。
ご飯に何をかけるか。
メンズには、ワークウェアの系譜を辿りながらも月見台住宅のvillageの想いを落とし込んだオリジナルスモックを。労働着としての素朴さを残しつつ、都会的な空気を纏わせることで、レザーバッグの力強さと呼応します。









ウィメンズスタイルでは、1950年代のモダンガールを思わせるポルカドットシャツを。クラシックなパターンに遊び心を加え、軽やかなムードを纏ったスタイルは、ウィップステッチの重厚さに洗練されたコントラストを与えてくれます。







どちらも日常に自然に溶け込みながら、バッグの存在を引き立て、またバッグによって衣服のシルエットがより鮮やかに浮かび上がります。

革は時間を重ねるほどに艶を増し、布は日々の暮らしとともに柔らかさを増す。

それぞれの素材が持ち主と共鳴し、表情を変えていく過程そのものが、éhnが大切にしている「ものと人の関係性」です。





このバッグもまた、使う人の時間とともに物語を深め、やがて唯一無二の存在へと育っていくことを願っています。

 

 

éhn
エン


渡辺 翼

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@tsubasa.watanabe_